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【中信エリア①】長野県の「酒」と「文化」――城下町の流儀とは①

こんにちは!さんぽくんです。

信州は日本酒・ワイン・シードルなどなど魅力的なお酒がたくさん。
だけど、「お酒ってどう楽しめばいいの?」「酒屋さんってハードルが高そう」って思っている人も多いはず。

この連載コラムでは、長野県のエリアごとに、お酒の魅力と酒屋さんの楽しみ方などを酒屋さんにインタビューする形式でご紹介します!
エリアごとのお酒の歴史、観光のヒントなんかも知れちゃいます。

このコラムを読めば、酒屋さんによく人も、行ったことがない人も酒屋さんに行きたくなること間違いなしです!

連載第2弾は、中信(松本)エリアです。「三代澤酒店」福澤さんにインタビューしました!
福澤さんのインタビューを4回にわたって掲載いたします。

北アルプスと美ヶ原の伏流水 伝統を重んじた逸品を醸す

――松本を中心とした中信地方のお酒の特徴について教えてください。

「松本のお酒」と言えば日本酒とワイン、そして新たにビール――というところが特徴だと思います。日本酒については非常にオーセンティックで、新しいものを追求していくよりも伝統を重んじた造りをしている蔵元が多い気はします。その中で、全国的に人気の蔵元さんが2020年から、完全に松本市内に移転して酒造りを復活させました。松本にとっても我々の業界にとってもお客さんにとっても非常に大きな風ではないかと思います。

 お酒の味は旨口と中口が多いのが特徴で、それはやはり食生活が影響しています。長野は煮物や漬物、山菜といった山の幸が多く、それに合ったお酒になります。隣の新潟へ行けば、海鮮に合わせたすっきり辛口でキリッとしたお酒が好まれます。もちろん松本にも辛い酒もありますが、ただ辛いだけじゃなくて「味のある辛い酒」が多いです。

信州の有名観光スポットの1つである当エリア。都心からのアクセスも抜群。

ワインについてはやはり、松本の南隣に位置する塩尻が有名です。国内でもトップクラスのブドウの産地であり、醸造地でもある。世界にも自慢できる銘醸地の一つになっていると思います。松本市内のワイナリーはまだ2〜3軒くらいで、今後どうなっていくか。小規模ではありますが、シードルを醸造するサイダリーもあります。ここは材料がふんだんに手に入る地域なので、これからさらに発展していく可能性があるのではないでしょうか。

 ビールについては新興のブルワリーがありますし、焼酎も免許を持って焼酎造りをしている酒蔵があります。リキュールについても同じで、やはり皆さん特産品である梅やイチゴなどを使って造っています。

――中信地方にある環境などの諸条件が、酒造りに合っているのでしょうか?

 ワインについては日中の寒暖差と日照時間の長さがブドウの成長に大きな好影響を及ぼしていますし、日本酒造りにおいてはやはり北アルプスや美ヶ原の伏流水をふんだんに確保できることが何よりです。

 ワインの世界で言われる「テロワール」は畑を取り巻く気象条件(日照、気温、降水量)、土壌(地質、水はけ)、地形、標高などの自然環境要因。日本酒の世界ではやっぱり水だと言われているので、「水どころである」というのはポイントだと思います。

 ビールに関しても、元々このエリアはかつてホップの産地だったんです。タバコの葉を作る前の時代はホップが盛んに栽培されていて、それこそ大手メーカーにホップを供給していました。気候的にもやはり上質なホップが作れる場所なので、ブルワリーは乗鞍でホップ栽培をしています。そうした動きをもっと出していくことで、「地元の酒」としてさらに自慢できるものがこれから先できていくのではないかと思います。

――酒蔵の数や特徴などはいかがでしょうか?

 酒蔵は今、松本市内に5社くらいしかありませんけど、戦前と戦中まで遡ると倍以上はあったと聞きます。松本は街中の至るところでこんこんと湧き水が流れている街。「水があるところに酒蔵あり」と言われるように、そもそも酒造りはこの街の文化だったのではないかと思います。

 酒造りの方針は多種多様です。「一升瓶の酒をたくさん作る」というやり方で取り組む蔵元さんもあれば、逆に「より上質なものを出していきたい」と、高付加価値の商品を造っている蔵元さんもあります。

 他の地方の人と酒を持ち寄って飲んだりすると、自然と「お国自慢」が始まることもあると思います。「おらが酒だ」という。そうやって地元を再認識して地元愛が芽生えていってくれればうれしいですし、「うちの地元にはこんな自慢の一品がある」というお酒がそれぞれの場所にあることも大きいのではないかと思います。

三代澤酒店の福澤さん。いつも穏やかに対応してくれます!

地酒で地元を再認識できるって特別で素敵なことです。
もちろん、観光で訪れた方も楽しめる雰囲気が信州にはあります。
さんぽくんも友達に信州のお酒を自慢してみようかな?

【中信エリア②】へ続きます!