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【中信エリア②】長野県の「酒」と「文化」――城下町の流儀とは②

こんにちは!さんぽくんです。

この連載コラムでは、長野県のエリアごとに、お酒の魅力と酒屋さんの楽しみ方などを酒屋さんにインタビューする形式でご紹介します!
エリアごとのお酒の歴史、観光のヒントなんかも知れちゃいます。

このコラムを読めば、酒屋さんによく人も、行ったことがない人も酒屋さんに行きたくなること間違いなしです!

今回のコラムは中信(松本)エリア「三代澤酒店」の福澤さんにインタビューの2回目です。

歴史と文化、息づく地元愛 「おもてなしの心」に繋がる

――松本を中心としたこの地域の魅力について教えてください。

何と言っても北アルプスと国宝・松本城が一番のポイントでしょう。ただ松本という地は昔から、地元愛の強い人たちの手で守られてきた側面があり、それを抜きには語れないと思います。例えば松本城は明治時代になってすぐ、全国的な城郭破却の流れの一環で壊されそうになりました。そこで市川量造という人が中心になって天守で博覧会を開いたりして、市民の力で買い戻して大事に守ってきた経緯があります。

 開智学校に関しても、同じようなことが言えます。旧校舎が国宝に指定されており、現在の開智小学校は2023年に創立150周年を迎えました。それに伴って記念事業実行委員会の委員長を務めたのですが、やはり皆さん本当に思いが強くて好きでいらっしゃるんです。

 そういった強い思いを将来にも伝えていかなければいけないし、松本人の気質としてそうした思いが根付いているという気もします。そのマインドが派生して、おもてなしの心とか、「松本に来たら松本を好きになってもらいたい」という思いに繋がっていくと思います。

 それに加え、北アルプスの玄関口でもあります。登山者は減っているとはいえ数多くの方が山に来ているので、ついでに松本の街も廻ってもらえればうれしいです。松本はこぢんまりとまとまっていて、ある程度のものが歩いて10〜15分の圏内で楽しめるのも魅力だと思っています。

国宝 松本城

また、文化のレベルも高いと思います。音楽については「スズキ・メソード」で知られる才能教育研究会さんがあります。創始者の鈴木鎮一さんが松本にいたからそういう土壌が育ったんだろうと思いますし、小澤征爾さんの名を冠した音楽祭「セイジ・オザワ松本フェスティバル」も知られています。ただ、それも結局は「おもてなし文化」とか「持ち寄り文化」とか、いわゆる外来の人をもてなす気風が遥か昔から脈々とあって、それが今の文化にも繋がっているのではないかと思います。それが自然と、誰が教えるわけでもなく、子どもたちにもそういう気質が受け継がれているのかもしれません。

 実際にここで生まれ育って今も生活していますが、特に不便なことはありません。ある程度のことは何とかなるし、ご飯を食べるにしてもお酒を飲むにしても美味しい店はいっぱいあります。そう考えると、人生の中でマイナスになるようなことが松本にはあまりないんじゃないかと思います。

松本城のすぐ近くにある三代澤酒店

――地元愛の強い人々をお酒でつなぐ、という役割も担っているのではないでしょうか?

どんな時にも人が集まればそこに酒があって、酒を飲み交わす酌み交わす営みはあるものです。ディスカウントショップや量販店にはできないような「お酒を楽しんでもらう、知ってもらう」という部分で貢献できればいいかなと思います。あとは本人が飲めなくても、「お客さんが来るから何かいいお酒ないですか?」という時にも提案できます。来客に喜んでもらうためにお酒を用意するのは、まさにおもてなしをしようと思って買いに来るわけであって、万が一失敗してしまったらうちにももうそのお客さんは来てくれません。

 コロナ禍で厳しい時期に支えてくださったのは、やはり地元の皆さんでした。これからも精いっぱいお酒をおすすめして、地元のファンを増やしていきたいと思います。

 それと同時に、客足が戻った今は観光客が立ち寄る場合も非常に多くあります。そういう方々に長野のお酒を知ってもらって、持ち帰ってもらって、リピートしてくれて、口コミで広がっていくことも非常に多いです。松本に根付いている「おもてなし」の心を大切に、納得の購入体験をしてもらいたいと思っています。

松本のために尽力し、さまざまな活動に取り組んでらっしゃいます!

酒屋さんは地域のハブ的存在であると言われますが、
そのエネルギーの源には、おもてなしの心で文化を繋げてきた情熱があるのですね。

さんぽくんも松本を訪れて、この土地のファンになった一人(一足)です!
【中信エリア③】へ続きます!